NTT東日本は2026年11月2日、地域の中小企業・店舗向けに「おまかせネット集客サポート」の提供を同日に始めた。料金は1事業所(1住所)あたり月額2,750円(税込)、初期費用なし、最低利用期間は12か月である。
専用ダッシュボードに登録した店名・住所・電話番号・営業時間などを、連携先の媒体へまとめて配信する。サービスページに掲載された連携先は、Google、Google Maps、Bing、Apple Maps、Siri、Amazonアレクサ、Facebook、Instagram、TikTok、Foursquareで、今後順次拡大するとしている。
あわせて、生成AIを使ってオンライン上の情報と登録情報の食い違いを検出し、口コミ・評判を収集する。消費者が関連キーワードで生成AIに質問した際に自社がどの程度紹介されるか、競合との比較と改善提案もダッシュボードで確認できる。対象となる生成AIサービスの名称は公表していない。同社はよくある質問で、生成AIの回答への表示や引用を保証するものではないと明記している。
出典:NTT東日本「おまかせネット集客サポート」サービスページ関連報道:クラウド Watch(2026年11月)
Amazon Adsは2026年11月4日、東京で開いた年次イベント「unBoxed Tokyo 2026」で、AIを中核にした広告プラットフォーム「Amazon Ads Agent」と、その上で動く新機能を日本に導入すると発表した。TechnoEdgeの報道によれば、「DVA+」と対話型機能は今後数か月以内に日本で順次提供する予定で、地域別の浸透率を地図で見て入札を自動調整する「Geographic Insights & Activation」はすでに日本で提供を始めている。
Amazon Adsが9月29日に公開した公式発表によると、DVA+はスポンサーディスプレイ広告、スポンサーTV広告、プログラマティック広告を一つの買い付けにまとめる。広告主が売上・トラフィック・認知などの目標を選び、商品とクリエイティブを登録して予算を決めると、AIがAmazonのサービス内と外部サイトのストリーミングTV、動画、ディスプレイ、音声に配信する。手動で入札やフリークエンシーキャップを設定する「詳細設定」も残す。
対話型機能では、メディアプランニング、自然言語でのターゲティング、Amazon Marketing Cloudを使った自然言語分析、スポンサープロダクト広告の改善提案を追加する。同社は、自然言語でターゲティングの推奨を適用した広告主はインプレッション単価が平均10%以上下がり、ユニーク顧客が25%以上増えたとしている。
出典:Amazon Ads「AIを活用した広告プラットフォーム、Amazon Adsエージェントのご紹介」(2026年9月29日)関連報道:TechnoEdge(Yahoo!ニュース配信、2026年11月4日)関連報道:MarkeZine(2026年11月4日)
Google検索のプロダクト担当バイスプレジデントRobby Stein氏は2026年11月4日、AI Modeで住宅サービスを調べた利用者が、提携先を通じて直接予約できるリンクの表示を米国で始めたと発表した。提携先はAngi、Thumbtack、Housecall Pro、Jobberで、ServiceTitanも近く加わるとしている。
業務管理ソフトのJobberは同日、米国の対象顧客がAI Modeから予約を受け付けられるようになったと発表し、リード手数料はかからないとした。Housecall Proも、同社の事業者は自動でAI Modeに登録され、追加費用は不要としている。Search Engine Journalによれば、Angiは自社の事業者がマッチングごとに手数料を支払う仕組みを持つが、AI Mode経由の見積もり依頼に手数料が適用されるかは明らかにしていない。
出典:Housecall Pro「AI Mode in Google Search」パートナーページ関連報道:Search Engine Journal(2026年11月4日)
Today's Insight
AIが「探す・選ぶ・配信する」を引き受けるほど、企業が渡す情報の正確さが成果を決める
今日の3本は、領域こそ違うが同じ方向を向いている。NTT東日本は店舗情報をAIに正しく届ける仕組みを、Amazon Adsは目標と予算を渡せばAIが配信先を決める仕組みを、GoogleはAIの回答から予約までを結ぶ仕組みを示した。
共通するのは、判断の主体がAIに移るにつれて、企業が直接操作できる範囲が狭まっていることである。AI Modeで業者を選ぶのはAIの推薦であり、DVA+でどの面に広告を出すかを決めるのもAIである。企業に残るのは、AIに渡す材料をどれだけ正確に、一貫して整えられるかという部分になる。
その材料は三つに整理できる。第一に、住所・営業時間・連絡先などの事業者情報。第二に、予約や見積もりを受け付ける基盤と、その連携先。第三に、広告での目標設定、商品データ、クリエイティブである。どれも地味な整備だが、AIの判断はこれらを前提にしか動かない。
AI時代の集客で差がつくのは、AIに選ばせる工夫よりも、AIが誤りなく扱える入力を用意できるかどうかである。
同時に、計測の課題も残る。NTT東日本は表示の保証をしておらず、計測方法も開示していない。Amazonの成果指標は米国の自社集計であり、GoogleのAI Mode経由の予約は提携先の管理画面に記録される。日本企業は、AI経由の露出・予約・売上がそれぞれどこに記録されるのかを把握し、自社で比較できる形に集めておく必要がある。
AIに判断を委ねる範囲を広げるほど、入力の品質と成果の記録を自社で持つことが、投資判断の拠り所になる。